糖質は人類にとって敵か味方か

2021年07月07日 10時00分

糖質は人類にとって敵か味方か

カテゴリー: アシンメトリ現象

「アシンメトリ現象」とは、人体の左半身の形態と知覚が特異的に変化する現象である。
この現象は腰痛からがんにいたるまで、さまざまな疾患と密接なかかわりをもっているのだ。


 従って、人体から「アシンメトリ現象」を取り去ることができれば、それらの疾患も消去される。
モルフォセラピーは、この「アシンメトリ現象」を取り去るために開発された療法なのである。


 モルフォセラピーでは、「アシンメトリ現象」を悪化させている背骨のズレへの矯正が主体となっている。
その矯正による効果を見れば、「アシンメトリ現象」と疾患との因果関係を実感できるはずだ。
だがモルフォセラピーで背骨のズレには対処できても、「アシンメトリ現象」の根本原因までは解消できない。


 そもそもなぜ「アシンメトリ現象」が出現するのか。
まだその原因が完全には特定できていないのである。
これまでの調査による状況証拠では、食品添加物や殺虫剤などの化学物質、魚介類に含まれる水銀などの重金属のほか、放射線の影響も考えられる。


 もちろん生活習慣や加齢が関与している可能性もある。
それらが複合的に作用することで「アシンメトリ現象」を引き起こしているのだろう。
結果として現在の地球環境は、「アシンメトリ現象」の犯人を特定するよりも、犯人でないものを探し出すほうが難しい状況になっている。


 私は当初、「アシンメトリ現象」の原因物質の最有力候補は、植物毒であるアルカロイドだと考えていた。
古代において人体に有害な物質といえば、ほかには候補が見当たらなかったからだ。
ところが最近になって、なんと糖質が犯人候補として浮上してきたのである。
つまり「アシンメトリ現象」の出現も、人類が農耕を始めた1万年前にさかのぼることになる。


 糖質は、脂質、たんぱく質とともに三大栄養素として、人類には重要かつ不可欠なエネルギー源だと考えられてきた。
しかしここ数年の間にその地位は大きくゆらぎ始めている。


 イスラエルのテルアビブ大学の最新研究によると、本来肉食だった人類は200万年にわたる過剰狩猟によって地上の大型獣を食い尽くした。
そこで主要な食糧源を失った人類は、1万年前ごろから植物性の栄養源を取り入れることで次第に雑食化していったというのだ。


 動物の食性は、肉食・草食・雑食の3つに分類され、これまで人類は雑食だといわれ続けてきた。
しかし肉が手に入らなくなった人類は仕方なく農耕を始め、そこで食性を大きく変えて雑食になったのである。
このような食性の急激な変化が、さまざまな疾患を生み出す原因になっていると私は考える。


 その代表が虫歯だろう。
虫歯の原因が糖質なのはだれもが知っている。
ところが糖質が人間本来の食性に適するものであれば、他の草食や雑食の動物のように、糖質をとっても虫歯になどならないはずなのだ。


 食性の変化が疾患の原因となり得ることは、草食動物である牛に肉骨粉を与えたせいで狂牛病が発生したことでもわかる。
さらに近年の研究では、糖質の摂取は糖尿病だけでなく、発がんにまで影響するといわれている。
そしてこの糖質の摂取が「アシンメトリ現象」にも影響している可能性があるのだ。


 だが仮に糖質が「アシンメトリ現象」の原因物質の一つであるなら、他の有害物質とちがって、実験的に食餌から排除してみることも可能だ。
糖質の影響を抑制できれば、モルフォセラピーの効果もさらに向上するかもしれない。
このことは、「モルセラ医研」の今後の研究テーマとしても期待されているのである。


(花山水清)


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