これから増えるラムゼイ・ハント症候群

2023年08月02日 10時00分

これから増えるラムゼイ・ハント症候群

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世の中には、一度も名前を聞いたことのない病気が山ほどある。ところがそのようなあまり一般的ではなかった病気が、いつしかありふれた病気になっていくこともある。


たとえばアトピー性皮膚炎は、私が子供の時分にはほとんど知られていなかった。それがあるときから、急にあちこちで耳にするようになった。これは花粉症も同様だろう。


また今の時季は、熱中症で救急搬送される人が多いが、一昔前までは熱中症などという言葉すらなかった。それが今では、子供がグラウンドでバタバタと倒れても、「またか」という程度でおどろきもしない。夏の風物詩的な情景にまでなっている。昔の感覚ならこれはとんでもなく異常な事態だが、慣れというのは恐ろしいものだ。


そんな熱中症も、背骨がズレていると発症しやすくなることは知られていない。大雑把な説明を許してもらうなら、背骨がズレていると発汗が滞って、体内に熱がこもってしまうから熱中症になるのである。


そして今はまだあまり聞き慣れないが、多分これから増えそうなのがラムゼイ・ハント症候群だ。これは水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる疾患で、帯状疱疹が顔面に出たときに起きる顔面神経麻痺や耳鳴り、難聴、めまいなどの症状の総称である。


帯状疱疹そのものも、以前はこれほど一般的な疾患ではなかった。完全に高齢者だけの病気であって、一度かかれば二度はかからないものだと思われていた。子供の水疱瘡と同じで、一度かかってしまえば免疫が獲得されると考えられていたからである。


ところが今では、高齢者どころか20代の若者でも発症する。しかも一度だけでなく、二度でもかかるようになってしまった。実はこの帯状疱疹の症状の発現にも、背骨のズレが大きく関与しているのである。


もちろん大元の原因はウイルスだが、ウイルスが潜伏しているだけなら、ふだんは何も起きない。ところが背骨がズレると、そのズレた部分で血流などが滞ることで、免疫も低下する。すると体内に潜伏していたウイルスが暴れだす。そうなって初めて、帯状疱疹として発症するようなのだ。


帯状疱疹の患者の体を見れば、必ず背骨が大きくズレた部分で発症していることが確認できる。その上、帯状疱疹の痛みだと診断された症状の多くが、背骨のズレによる痛みと重なっているのである。そのため、病院で帯状疱疹後神経痛と診断されて治療を受けたのになかなか治らなかった症状が、背骨のズレの矯正によって解消する例は少なくない。


ところが最近、病院では、50歳をすぎた人には帯状疱疹ウイルスのワクチン接種を推奨するようになってきた。帯状疱疹の発症のしくみもわかっていないのに、やみくもにワクチンを接種するのもどうかと思うが、その是非を私が口にするわけにもいかない。


そもそもなぜ帯状疱疹が増えているのか。その原因を突き止めるのが先ではないのか。もちろん私の考えでは、帯状疱疹が増えたのは背骨がズレる人が増えたからである。それならなぜ背骨がズレる人が急増しているのか。ここがいちばんの問題なのだ。


さて、ラムゼイ・ハント症候群の話に戻ろう。

ラムゼイ・ハント症候群のうち、いちばん困るのは顔面神経麻痺になってしまった場合である。病院ではまずはステロイド剤を集中投与するが、ラムゼイ・ハント症候群の顔面神経麻痺には、ベル麻痺よりもステロイド治療の効果が薄いそうだ。そうなるともう自然治癒に頼るしかなくなってしまう。


しかもラムゼイ・ハント症候群の顔面神経麻痺は、病院でなかなか診断がつきにくい。その分、治療開始が遅れて治りにくくなるから厄介だ。


しかし「顔面神経麻痺、難聴、めまい」と聞けば、モルフォセラピーの実践者には、「あ、頚椎のズレが原因だナ」とすぐに察しがつく。根本原因が帯状疱疹ウイルスだと診断されているなら、なおさらズレのせいであることは明白だろう。


ズレが原因だとわかれば、あとは矯正の結果も十分に予測できる。ただし、発症の原因となっている頚椎のズレを治しても、発症からある程度時間がたったものだと、その場でスパッとは治りにくい。その点はベル麻痺とも同じである。そうであっても、ただ自然治癒を待つよりは格段に予後はよいはずだ。


今後も背骨のズレと症状の関係が広く認知されない限り、このラムゼイ・ハント症候群のような、背骨のズレに起因する病気(病名)はどんどん増えていくだろう。だからといって、何でも背骨のズレのせいだと安易に考えるのも危険なことである。やはりわれわれは、背骨のズレと症状と病名との関係を正確に判断できるように、常に謙虚に勉強を続けていく姿勢が重要だと思っている。(花山水清)


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